Really Saying Something

雑文系ブログです。

夢十夜

夏目漱石 夢十夜

ブログを読んでいて夏目漱石夢十夜」のリンクに行き当たった。高校の時に読んだけど第一夜が好きすぎてその先はあんまりちゃんと読んでいない。なんで第一夜が好きなのかもよくわからないので、とりあえず一通り読み返して好きなところを抜き書きしてみようと思ったけど、どこか特定の場所というわけでもなさそう。

これから百年の間こうして待っているんだなと考えながら、腕組をして、丸い墓石を眺めていた。そのうちに、女の云った通り日が東から出た。大きな赤い日であった。それがまた女の云った通り、やがて西へ落ちた。赤いまんまでのっと落ちて行った。一つと自分は勘定した。

自分はこう云う風に一つ二つと勘定して行くうちに、赤い日をいくつ見たか分らない。勘定しても、勘定しても、しつくせないほど赤い日が頭の上を通り越して行った。それでも百年がまだ来ない。

強いていえば(誰も強いてない)ここかなぁ。