Really Saying Something

雑文系ブログです。

浴衣の思い出

もう6年くらい前の夏に初めて浴衣を買った。浴衣を着れば納涼船に安く乗れるよーみたいなイベントに会社の人と一緒に勢いで行くことになったのである。当時既に2ch発言小町を見るくらいにはネットリテラシーを持ち合わせていたけど、あまりGoogle先生に聞いても色よい返事はもらえず、しょうがないので着物に詳しい人(たまたまいた。そしてその人に着付けてもらった。ポイントポイントを教えてもらいながらだったけど全く覚えられなかった)に必要な小物などを聞いて、新宿のマルイにとことこ出かけていった。確か浴衣のセール中で、いろいろなものをセットにすると安く買えるみたいなプラン?にのっかり、入手した。その中にきらきらふわふわした帯の上に締めるあれ(名前を知らない……)が入っていて、「こんなものはいらん」と後々びっくりされた。確かに自分でもいらなさそうだなと思った。

生まれて初めて着る浴衣は思いのほか暑かった。意外と風が通らなくて汗だくになる。髪の毛はアップにしてもらった(当時自分ではできなかった)(とはいっても今も専用コームみたいなの使わないとできない)ので首筋はそこそこ涼しかったような気がする。そして結局その納涼船で、浴衣を着た姿で何をしていたのか、さっぱり記憶にない。下船した後に撮った集合写真を見たら顔が赤かったので、たぶんビールは飲んだ気がする。当時はまだビールが飲めた。

へろへろになって帰宅し、着たものを一通りクリーニングに出して、しまって、それ以来一度も袖を通していない。着るような機会がなく、もっといえば着て出かけたいという欲求もそんなになかった。もったいない話だとは思う。その後度重なる引っ越しでも全部連れ歩いて今も持っているけど、たぶん今夏も着ないと思う。

浴衣を買った年の2年前くらいになんとなく着物に興味を持ち、ちょっとしたアンティーク着物のブームがあったこともあって、ぼんやり着られるようになればいいなと思ったこともあったけど、安く入手できるという触れ込みのアンティーク着物は私が着るにはかなり小さく(おはしょりなしでも丈が短いと想定される)、ちゃんと着るならきちんと買わないと(仕立てないと)いけなくて、そこまでお金かけてもなぁ……ということで腰が引けて、結局それも今の今まで着手していない。知人は全部自分で一から勉強し、歌舞伎座に着物で出かけるくらいにまでした(歌舞伎座に着物着ていくというのは相当覚悟がいる)。すごい。とはいえその知人も私よりはだいぶ背が小さい。

死ぬまでに一度着物着られるくらいにはあれやこれやの環境がそろうといいなぁとは思うけど、浴衣でめんどくさがっているようじゃだいぶ先が思いやられる。その前にジーンズ以外の服装で出かけられるようにしないといけないなとも思う。昨日やっと今年初めてのスカートをはいたのと、ここ数日浴衣姿の女の子をあちこちで見かけるようになったのとで、覚え書き。