Really Saying Something

雑文系ブログです。

12年は長すぎる

まず真っ先に強調しなければならないのですが、この記事は転職エントリーでもなければ退職エントリーでもありません。タイトルは以下のエントリーと、小説「九マイルは遠すぎる」をごっちゃにして浮かんできたものです。

転職について - 兼雑記
九マイルは遠すぎる - Wikipedia

今の会社でもうそろそろ在籍丸12年を迎えようとしています。12年だって。その年に生まれた子どもが小学校6年生になって来年中学生だねーっていうくらいの長さです。なげえよ。

もちろん私はもう40代なので、10年というものがいかに心許ないかよくわかっています。10年はあっという間ですが、その間に積み上げたものが明確にあるかというと、年齢しかないような気がしています。例えば結婚生活だって10年を超えているのですが、子供がいないせいなのか、我々がお気楽なのか、丁寧に暮らしを積み重ねてきたとは言い難い。それぞれが好き勝手なことをやり、必要があれば支え合う、せいぜいそれくらいのことです。そしてそれは絶対に年月の問題ではないような気がしています。1年で破綻する関係もあれば40年続く腐れ縁だってあります。私はそのことを身をもって知っています。

私はつい「12」という数字に干支を当てはめがちで、12歳の時も24歳の時も36歳(ただしすべて満年齢で考えている)の時も「ああ年女だなぁ」としみじみしたものでした。あと3年で4回目(5回目?数え方がわからない)の年女を迎えると、いやがおうにでもそれぞれの年齢のことを思い出すでしょう。10年区切りだとなんとなく締まらない、かといって5年単位は短い、という感覚がある気がしています。

ふと振り返ると、「ゆるゆる歩いてきた道を振り返ったらいつの間にか満潮になっていて足跡もなくなっていて帰れなくなっていたみたいな」*1気持ちになります。ずいぶん遠いところまで来たような、同じところでひたすら足踏みしていたような、不思議な気持ちです。本当に12年経つ前にこの不思議さをなんとかして文字にしておきたかった。自分のキャリアのようなものの話をいつか書くという約束が1つあるのですが(そしてもう一つ、競馬に関する記事をいつか書くという約束もある)、結構いろいろ考えたものの文章に起こせる気がしなかったので、まずは12年の話を足場にしたくなったのでした。

*1:一穂ミチ著「OFF AIR」より。BL小説で好悪が分かれるかと思いますのでリンクなどは貼らずにおきます。