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【第2回】一度もモバイル端末を持ったことがない人になんとか操作を教える

一度もモバイル端末を持ったことがない人になんとか操作を教える - Really Saying Something

↑こちらの続きです。

これまでのあらすじ:2013年12月、携帯端末を持ったことのない母親(60代)にauの携帯電話をプレゼント。初めての機器、初めてのインターフェース! ガラケーの操作の基本をとにかくしつこく教える! 画面のカーソルとボタンの対応をなんとか飲み込んだ母親は、メールへの意欲を募らせるのだった……!

ある日突然メールが届く

次のステップは「メールを書く」(裏テーマ設定:ガラケー打ちをわかってもらう)。メールの大前提である「文字入力」を、どう母親に教えるか。どういう手順にすれば自然にガラケー打ちを習得できるか、名案はなかなか思い浮かばなかった。

まだ次回の日程を決めてもいなかったある日、突如母親のEメールアドレスから以下の文面がやってきた。

なかなかうまくいきません

どうしたらいいのかだれかおしえてほしい

前回はメールに関する操作は一切教えていなかった。どんなボタンを押しても「電話を切る」ボタンを何度も押していれば最初の画面に戻るから! 適当に押してみても大丈夫だから! とは言っていたが、メールを書いて送信するとなると適当に押すでは済まない。誰かに代理で打ってもらったのか? そんな複雑なことをして頭はパンクしなかったのか? と混乱しつつ返信した。

メールちゃんと届いてるよ!すごいー

するときちんと返事がきた。

とどいていたんですかびつくりしましたうれしいです

どうしてできたかわからないけどむがむちゆうでやつてます

野口英世が母親のシカさんからの手紙を受け取ったときってこんな感じだったのかなぁとぼんやり思い出しつつ、謎の感動を覚えつつ、「少なくとも別のキーを打って濁点をつけることはできている」「文字を小さくするキーがあることはわかってない」と推測。読む側はある程度当たりをつけられるので、こちらから送る文面をなるべく平易に、意味が取りやすいようにして、そもそものやりとりにちょっとずつ慣れてもらおうと思った。

ある日突然変換ができる

かんじをへんかんできません

漢字の変換を教えるというのは予想以上に難しいのではないか?と考えていた。パソコンはもちろんワープロの経験もない。ひらがなを打って打った文字がアクティブになっているうちに変換したい漢字を候補から選ぶ、候補にない場合に一覧を出す、という、家電には一切ない操作をわかってもらえるだろうか。これも最初に教えた「選択して決定」メソッドで乗り切れるだろうか。

そんなことをぼんやり考えつつ、次のケータイ学習会(?)の日程を決めた。その後何回かひらがな(大文字)のみのやりとりがあった後、こんなメールがCメールできた。前回「SMS(Cメール)は最初から説明を捨てた」と書いた通り、SMSとキャリアメールの違いを説明して混乱させるよりはと思い、Cメールの存在はちらっと言っただけだったのに。

雪かきをしてこれから夕ご飯の用意をします雪になりそうよねなんとなくかんじへんかんができてそうよね

なんとなくどころではなく漢字変換ができている! いったいどうやってそこまでたどり着いたのか。しかも文節単位で変換ができている気がする。

この後はEメールではなくCメールがメインとなる。後から聞いたことだが、au同士ならCメールの方がいいと教えてくれたお知り合い(その方もau)がいたようだった。Cメールの方がタイトル(Subject)を入れなくて済むので、題名をつけるという意外に小難しい作業から解放される。

自分から見ると極めて順調にメール(文字入力)と変換を覚えていっているように思えた母親だが、途中相当疲れたらしく、「だんだんあたまがはたらかなくなってきまし」というかわいらしくも結構弱っている文面が見られた。

そして学習会

会場の喫茶店で母親にどうやってメールを使えるようになったのか、文字変換はどう覚えたのか聞いてみたところ、「必死でやっていたらできた」としか答えてくれない。まあ実際そうなんだろうなーとは思うが本当に謎だ。

そして困っていることといえば「数字を入力できない」ことだという。ガラケーで数字を入力するには少なくとも2通りの方法があって(他にもあるかもしれない)、自分で試してみて、おそらく感覚にわかりやすいであろう「とにかく文字を打ってそこから変換して選択する」をやってみることにした。

「画面には出てこないけど、気持ちだけ入れたい数字を打って」「画面にはひらがなが出ているけど、この状態で右(に割り当ててあるボタン)を押すと、さっき打った気持ちの数字が出てくる」「入れたい数字を選択して決定する」

1と3を打ちたいのに「あ」「さ」(だったと思うけど自信がない)が画面に出てくるのはたぶん不可解だけど、1と3を打っていることになっている、というのがなんとなくわかったようで、数回試したら腑に落ちた雰囲気になった。ついでに漢字の普通の候補と予測変換の候補があることを教え、「予測に出てこなかったら自分でがんばって打つ」「違うものを選んでしまったらクリアボタンを押す」まで説明。0のキー(わをん)の後に「、」「。」が続いて出てくるのも教えた。

母親は母親なりにこの不可解な仕組みと戦っていたようで、「ここを押すとこれが出てくる」「間違えて押しても何とかなる」というのを習得済みだったせいか、意外なほどすんなりわかっていたようだった。前回に実際のボタンと画面に表示されるメニューの関係性を図に書いたのを覚えていてくれたのが助かった。

感想

電話はかけられるしメールは打てるし送れるし、だと、もうあとは特に教えることはないのでは?とは思うけど、つっかかったところを直に確認する機会はあった方がよさそうなので、「次は初夏あたりに」とざっくり決めてから別れた。

メールの仕組みそのものを覚えるのが楽しいのではなく、メールをやりとりしたら思いのほか便利だった、というのがインセンティブになったようだった。実家で大雪の日に停電があったことを母親からのメールでちゃんと知れたし、最初に第2回を設定した日が都合悪くなって予備日にするという連絡もちゃんとメールでできた。

きょうはありがとう、そしてごちそうさま、

わをんの後の読点を覚えたようで、さっき到着したメールには今まで登場しなかった「、」が入っていた。そういえば小文字にする操作を教え損ねたのに、突然できるようになっていた。